食品安全・機能研究室
1.主要メンバー
室長 | 東泉 裕子 | 特任研究員 | 安冨藍、鈴木真理子 |
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2.研究目的・背景
食生活を介した健康増進に資する栄養及びその他の食品成分の安全性・機能性に関する研究を行っています。日本人の3割以上が、健康食品(健康の保持及び増進に役立つことを期待した食品)を利用していますが、健康食品の栄養素摂取量等は食事調査の結果に反映されておらず、また、食事摂取状況を踏まえた健康食品の摂取量調査はほとんどありません。そこで、食事を踏まえた健康食品の摂取に関する研究を実施し、栄養素等の不足及び過剰摂取の両面から検討しています。また、健康食品素材や成分について、安全性および有効性の両面から包括的に評価しています。
健康状態を良好に保つ食への関心が高まっていますが、健康によい食生活の基本となる、食事バランスの乱れは自覚しにくいです。そこで、食事バランスの適正化を目的とし、健康の保持増進に活用されている栄養プロファイルの開発に資する研究、および食事バランスの適正化技術の開発に関する研究を行っています。
3.研究内容
I. 食事を踏まえた健康食品の適正利用に向けた研究①サプリメントからの栄養素等のばく露量推計のため食事調査手法の検討
サプリメントからの栄養素等のばく露量がどのような食事調査方法で評価されているのか国内外の状況を整理するともに、喫食量を踏まえたサプリメントのばく露量調査方法の提案に資する研究を実施しています。
②健康食品素材・成分のエストロゲン様作用に着目した安全性・有効性評価に関する研究
薬用植物も含めた植物由来の健康食品素材や成分を対象として、安全性及び有効性の両方からエストロゲン様作用の包括的・系統的な検証しています。
II. 食事バランスの適正化に向けた研究
①日本版栄養プロファイル(Nutritional Profile: NP)の開発に資する研究
NPとは、疾病予防及び健康増進のために、栄養成分に応じて、食品を区分またはランク付けする科学とWHOにより定義されています。様々なNPが諸外国で開発され、主に食品の包装前面の栄養表示、子ども向け食品の宣伝規制及び栄養・健康強調表示などに活用されています。本研究室では、日本版NPの開発に資する研究を実施しています。
②食事バランスの適正化技術の開発に向けた研究
バイオマーカーを用いて、食事バランスを評価できる技術が開発できれば、食事バランスの乱れを簡便にバイオマーカーにより検出し、食事バランスの適正化のための提案が可能となります。本研究室では、食事バランスの適正化技術の開発に向けた探索的研究を実施しています。
食品安全・機能研究室
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