細胞ワクチンプロジェクト
1.メンバー
プロジェクトリーダー | 河原 正浩 |
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特任研究員 | 邱 瀚田 |
技術補助員 | 三浦 雅史 |
連携大学院生 | 神原 知明 |
事務補助員 | 中西 由岐 |
2.研究目的・背景
我々の免疫系に働きかけるワクチンは、従来の感染症予防目的から、がん、生活習慣病、アレルギーなどの疾患治療目的にも適用範囲が広がってきています。また、ワクチンマテリアルも、ウイルスやその構成タンパク質、免疫賦活ペプチドのような化学物質だけでなく、樹状細胞やCAR-T細胞など、免疫系を構成する細胞を用いる治療が急速に実用化されつつあります。本プロジェクトでは、将来の重要なモダリティーともいえる機能性細胞ワクチンをいかに創り込むかについて探求し、様々な疾患治療への適用を目指しています。
3.研究内容
(1) キメラ受容体による細胞運命制御系の開発
受容体のリガンド認識部位を抗体可変領域に置換したキメラ受容体を設計して標的細胞で発現させ、再生医療や遺伝子治療に供する細胞の増殖・分化・遊走・死などの運命を特異的抗原により代替して制御できる系の開発を進めています。
(2) 細胞運命シグナルを利用した創薬プラットフォームの開発
増殖シグナルを伝達する受容体や細胞内シグナル伝達分子を用いた融合蛋白質を設計し、標的蛋白質間の相互作用を細胞の増殖をリードアウトとして簡便に検出する系を創出しています。これを用いて、細胞表面および細胞内での抗体・ペプチド・化合物ライブラリーのスクリーニングを進めています。
(3) 細胞内シグナル伝達のカスタム設計
人工受容体の細胞内ドメインにシグナル伝達分子結合モチーフ配列を人工的に配置することで、望みのシグナル伝達分子を強調して活性化できる系を開発し、細胞運命制御に関わるシグナル伝達分子の寄与を解析しています。また、細胞運命を効率的に誘導可能なモチーフ配列のスクリーニングも進めています。
細胞ワクチンプロジェクト
ウェブサイト | https://www.nibiohn.go.jp/cellvaccine/ |
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