先駆的医薬品・医療機器研究発掘支援事業
(旧事業名:保健医療分野における基礎研究推進事業)
事業の移管について
本事業は、平成26年度まで独立行政法人 医薬基盤研究所にて実施されましたが、平成27年度より国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)へ移管されました。
お問い合わせ等は、ページ下部に記載の連絡先までお願いします。
事業の概要
21世紀に入り、医薬品・医療機器に係る研究開発は新たな局面を迎え、製薬企業等が自前の研究所に膨大な研究開発費を投入して新薬などを生み出していく自己完結型の開発戦略は限界を迎えてきています。
このような中で、革新的な医薬品・医療機器を世に送り出すためには、病気が発症する原因やプロセスを基礎の段階から掘り下げていく大学等研究機関における基礎的な研究が重要視されてきました。さらに、基礎的な研究の成果を医療の現場に役立てるためには、公的研究機関において、基礎から臨床応用の段階に移行していく「橋渡し研究」(トランスレーショナル・リサーチ)を支援することが必要不可欠です。
本事業は、この「橋渡し研究」に対し研究費を支援し、さらに、大学等研究機関及び企業の両方の視点で助言・指導を適切に行うことにより、国民の健康の保持増進に役立つ画期的な医薬品や医療機器の開発につながる可能性の高い基礎的な研究の成果を広く普及することを目的としています。
本事業のテーマとなる研究分野
- 難病・希少疾患等研究開発上のリスクが高く企業の主体的な研究開発が困難な領域、激化する国際競争の中で、国策として支援する必要があると思われる革新的な技術・手法を用いる研究
- 基盤研の強力な事務局機能を活用して有望な研究を積極的に発掘し、研究計画策定支援や企業との研究協力構築等含む革新的な医薬品・医療機器の研究開発
研究プロジェクトの採択基準
外部の医薬品・医療機器等に係る有識者で構成される研究評価委員会における書面評価と面接評価の二段階評価
事業の主な成果
- 平成19年11月 ヒトiPS細胞の樹立に成功
(京都大学・山中教授) - 平成19年度に史上初めてヒトiPS細胞の樹立に成功され、本成果等に対し、平成24年12月 ノーベル医学生理学賞を受賞されました。この成果は、医薬品等化合物の安全性を判定する技術開発、再生医療等への応用を通じて、国民の保健医療水準の向上へ貢献することが期待されています。
- 平成26年3月 「多層的疾患オミックス解析統合データベース」の構築と一部データの公開
(国立がん研究センター・吉田分野長、国立がん研究センター・金井分野長、国立成育医療研究センター・松本部長、国立成育医療研究センター・南野部長、国立医薬品食品衛生研究所・斎藤部長) - 「多層的オミックス解析による創薬標的の網羅的探索を目指した研究」では、腎がん・肺がん・乳がん・胃がん・拡張型心筋症・大動脈瘤・肥満症・非アルコール性脂肪性肝炎・アルツハイマー病・脊柱管狭窄症・てんかん・アレルギー疾患・小児白血病について、多層のオミックス解析を実施しました。
本研究により多層的解析統合データベースが構築されています。
(http://gemdbj.ncc.go.jp/omics/)
(参考)採択研究プロジェクト研究費配分額一覧
本事業の問い合わせ先
国立研究開発法人 日本医療研究開発機構戦略推進部 医薬品研究課
先駆的医薬品・医療機器研究発掘支援事業担当
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1 読売新聞ビル22階
TEL:03-6870-2219